薬剤科のご案内

薬剤科概要(平成27年度2/29現在)

・処方箋枚数(内服・外用:2093枚/月)(注射:1425枚/月)
        (夜間・救急外来:185枚/月)
・院外処方せん発行率96%
・薬剤管理指導件数(薬剤指導:149件/月平均、退院指導:40件/月平均)
・無菌調剤(抗がん剤無菌調剤、高カロリー輸液無菌調剤)
・薬剤師9名、薬剤助手2名
・施設基準
 病棟薬剤業務実施加算
 薬剤管理指導料
 無菌製剤処理料

<業務内容>

調剤業務

 医師の発行する処方せんに基づいて入院患者さんや一部の外来患者さんの薬を調剤しています。患者さんに安心してお薬を服用していただけるよう様々な取り組みをしています。
 平成27年に調剤システムを全リニューアルし、調剤支援システムと病棟活動支援システムを連動させて業務の効率化を進めています。

注射薬調剤

 入院患者さんへの注射薬は、注射せんに基いて患者さん毎に1日分ずつセットし、保存温度ごとに分けて各病棟へ払い出しています。
また中心静脈点滴薬はクリーンベンチ内(非常に清潔な区域)で混合し、抗がん剤は安全キャビネット内(抗がん剤専用区域)で調整するなど、感染・汚染等の防止に細心の注意を払っています。

医薬品管理業務

 院内での薬の保管状況(温度管理、鍵付き保管等)の点検・記録を行い、品質の確保・有効期間のチェック・保管管理の適正化に努めています。また、コンピューター管理により、余剰在庫が発生しないように日々薬の使用量の管理を行っています。

医薬品情報業務(DI)

 医薬品を適正に使用するために、日々新しくなる医薬品に関する情報を収集・管理・評価し、医師・看護師などの医療スタッフに最新の情報を的確かつ迅速に提供するように努めています。また、新規採用となった医薬品について、オーダリングシステム上の医薬品マスターへの登録やメンテナンス管理も重要な業務となっています。

 薬剤科内での勉強会も随時開催し、薬剤知識の向上、共有に努めています。

病棟業務(薬剤管理指導、病棟薬剤業務)

 現在、病棟担当薬剤師7名が各病棟で業務を行っています。
病棟担当薬剤師は、入院患者さんの部屋にうかがい、内服薬・外用薬・注射薬の説明はもちろん、これまでのアレルギー・副作用歴の確認、持参薬の確認、相互作用のチェック、ハイリスク薬の情報提供や薬の効果・副作用のチェック等も行っています。患者さん自身が病気について正しい知識を持ち、薬の正しい使い方を学び、患者さん自身の治療への積極的参加できるよう日々努めています。また、病棟における薬剤管理や他の医療スタッフへ向けた薬剤情報の提供なども行っています。

医薬品安全管理

 医薬品が関わるインシデントを防ぐため、定期的な院内ラウンドを行い適切な薬品管理を指導しています。医療従事者に対して、薬剤師による研修会を定期的に開くことで注意喚起を行っています。

化学療法調製

 抗がん剤を組み合わせて行う化学療法は、院内の化学療法委員会で承認されたプロトコール(実施計画書)に則って実施されます。より効果的で安全な化学療法が行えるように、患者さん毎に記録管理簿をつけ抗がん剤の投与経路・投与時間・投与量・休薬期間等についての確認を行っています。
 また、抗がん剤の混注業務は薬剤科内の安全キャビネット内で行い、周囲への拡散を防いでいます。

ICT(Infection Control Team:感染制御チーム)

 ICTは、病院にかかわるすべての人が院内で新たな感染症にかからないよう、そして、感染症が発生した場合には他の人に感染しないよう総合的に働きかける専門家集団です。ICT担当薬剤師が月1回行われるICTラウンドへ参加し、抗菌薬の使用状況の報告を行っています。 感染を予防する為の手指消毒や手洗い、状況に応じた手袋、エプロンやガウン、マスクの着用などの標準予防策や感染経路別予防策の徹底指導に努めています。
 また特定抗菌薬(広域スペクトラムを有する抗菌薬、抗MRSA薬等)については使用届の提出を義務化し、薬剤感受性試験の実施を促しています。抗菌薬剤の乱用による耐性菌出現を防ぎ、安全な薬物療法へ寄与しています。

緩和ケアチーム

 緩和ケアとは、がんに伴って起きるさまざまなつらさを和らげるためのケアです。体のつらさや、心のつらさ、生活のつらさなど、さまざまなつらさを抱えたがんの患者さんとご家族を、総合的に支えるケアのことを言います。
当院では2012年9月に緩和ケア病棟を開設し、緩和ケアを提供するために、医師、看護師(認定看護師)、薬剤師、栄養士、理学療法士、ソーシャルワーカー、心理療法士などが、主治医、病棟看護師と協力して働く専門のチームを立ち上げ活動をしています。

 毎週1回カンファレンス、全体回診を行いチーム全体で患者さんの病態を把握し、薬剤師によるお薬処方の提案、変更を助言したり、より良く過ごせるようにケアを行っています。
 デスケースカンファレンス(お亡くなりなられた患者さんの検討会)を定期的に開催し、その患者さんに合ったケアを行えたのか等の反省点、改善点、良かった点などの意見を交わし、より良い緩和ケアを目指し日々努力を行っています。

NST(Nutrition Support Team)

 入院患者さんに最良の栄養療法を提供するために、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、言語聴覚士など職種を越えて構成された医療チームのことです。週1回の院内NSTラウンドへ参加し、入院患者さんの栄養状態を評価し、適切な栄養療法を提言・選択・実施します。
 そして患者さんの栄養状態の改善・治療効果の向上・合併症の予防・QOL(生活の質)の向上・在院日数の短縮・医療費の削減などを活動目的としています。

○NSTでの薬剤師の役割

薬学的観点に基づいた経腸・静脈栄養療法の適正使用を推進することを心がけています。

1.中心静脈栄養管理への関与

・TPN(高カロリー輸液)の処方設計支援
 病態に即したエネルギー量、水分量に加え、アミノ酸バランスや電解質バランス、微量元素、ビタミンなど
 輸液量を考慮し、処方を提案します。

・脂肪乳剤の管理
 投与速度、投与ルートなど投与時の注意点を情報提供しています。

2.経腸栄養管理への関与

・薬剤の経管投与の管理
薬剤の経管投与時には簡易懸濁法(錠剤・カプセル剤を錠剤粉砕や脱カプセルをせずに、そのまま温湯で崩壊・懸濁し経管投与すること )で投与していますが、それに伴うお薬の安定性や経管チューブの閉塞などの情報提供しています。

・薬剤の栄養状態に及ぼす影響
薬剤は、唾液の分泌、胃酸の分泌、消化管運動など生体に様々な影響を与えることがあり、食欲に影響を及ぼすものも多く、最終的には栄養状態に影響を与える可能性もあります。

・薬剤と食品の相互作用
薬剤と食品や経腸栄養剤との相互作用にも注意を払い、医療スタッフや患者さんに情報提供しています。

褥瘡(床ずれ)対策委員会

1.全患者の褥瘡の危険因子を評価し予防に役立てる。
2.患者さんの褥瘡発生状況を把握、解析を行い対策を立案し、医療の質の向上を図る。
3.褥瘡・創傷処置の統一化を図り、医療の質の向上のみならず労力の軽減やコストの削減を図る。

 上記のことを目的に外科医師、皮膚・排泄ケア認定看護師を中心に、薬剤師、管理栄養士、理学療法士などで構成された委員会です。毎週1回対象患者さんを回診して、褥瘡に関する診療計画書を作成し、関係職種への指示、指導を行い、定期的に評価をしています。
 栄養サポートチーム(NST)との連携も積極的に行い、スキンケアのみならず栄養管理にも目を向け全身的なケアによって褥瘡の早期改善、予防を行っています。

○褥瘡対策での薬剤師の役割

・薬効だけではなく、軟膏基剤の特徴、複数の外用薬を混合したときの安定性に関する情報などを提供
・薬剤の使用量、使用回数、塗布範囲、使用順序、交換時期などの指導
・薬剤による副作用の有無を確認
・薬剤の重複投与や相互作用の有無を確認

糖尿病(DM)教室

 2011年時点での成人の糖尿病人口ランキングで、日本は世界第6位の1070万人になり糖尿病大国です。日本人の食生活がゆたかになるのに伴って糖尿病は増加の一途をたどり糖尿病の危険を有する予備群を含めると2000万人以上とも言われています。
 当院には生活習慣病センターがあり、そこに来られる外来患者さんを対象に糖尿病について一緒に学んでいく教室です。糖尿病教育入院も行っています。それぞれ専門による指導(栄養指導、運動療法指導、薬剤指導など)を集団または個別で行い、薬剤指導では、患者さんが積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療をうけていくことを目指し、薬の必要性、意義などを指導しています。

クリニカルパス委員会

 『クリニカルパス』とは、入院治療を必要とする患者を対象とし、医療計画書(パスシート)を作成し、医療スタッフ側と患者・家族間で医療計画を共通理解するツールとして用いるものをいいます。クリニカルパスを用いて、各疾患における医療の標準化を図り、連帯体制の構築、運営を確立することにより、質の高い医療を提供することを目的としています。
 毎月1回各部署より代表者が参加し、新規クリニカルパス導入検討、既存クリニカルパスの改善等を行っています。

薬剤師は薬剤の投与による副作用や相互作用のチェックなどが主な役割です、薬剤に関するバリアンス(パスからの逸脱,食い違い事象)が起きた場合はもちろん、薬剤師がチェックをし、新しい薬が出た場合も情報を提供して、クリニカルパスを改良していきます。

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